午後から雨になるでしょう

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たらのムニエル

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映画、アン・ホイ監督の「桃さん(タオさん)のしあわせ」を観た。

これはもー観たら、泣く以上、目が落ちちゃうだろうなーやだーとも思ったのだけど。

案の定、目が。目が。

しかし、不思議にしあわせな気持ちになる映画だった。

感動作というような映画じゃなくて、とても瑞々しい。スクリーンをみつめていること自体がしあわせな、そんな映画は久しぶりだった。

「しあわせとはなんでしょうね」としみじみ思わされるものなのに、間違いなく、映画を観ることのしあわせを感じるのだった。

タオさんは、卑怯なくらいかわいらしい。

鼻の穴両方にトイレットペーパー詰めていても、かわいいのだ。

 

病院や施設のなかで、年寄たちの「あー」「うー」という呻き声があちこちから聞こえてくると、つらくなるが、最近になって、そういう声も「暖かく」聞こえることもあるのだな、と思わされたことがあった。

わたしが思ったというのでなく、心から尊敬するひとの言葉からだが。

老いるというのはほんとうに深い。

 

 


吉永亜矢 (2012年11月11日 10:49)  カテゴリ:
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